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2020-07-25 11:08:00

百石の伝説 ももいしのでんせつ

青森県上北郡百石町

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昔々、この辺りは食べる桃の石と書いて桃石と呼んでいました。ここに村一番のお金持で、大変ケチン坊な人が住んでいました。庭に大きな桃の木があり、毎年たくさんの桃がなりました。ある日の事、見知らぬお坊さんがやってきて、「空腹のため歩けなくなりました。この桃を一ツ戴けないでしょうか。」と頼みましたが、ケチン坊なこの家の人は、「この桃は石のようにかたくて食べられませんよ。」と追い返してしまいました。それから数日後、桃の木の下で、子供達が何やら騒いでおります。手にはそれぞれ桃を持ち、少しかじっては、ポイポイ投げすてているのです。この様子を見た家の人は、「何で桃を投げ捨てるのだ」と叱りますと、「この桃はかたくて食べられないよ」と、口々に云うのです。不思議に思い、その桃をかじってみますと、本当に石の様にかたいのです。どうしてなのかと、いろいろ考えているうちに、ふと、先頃のお坊さんの事が思い出されました。「あのお坊さんは、仏様だったのに違いない、ニッ三ツの桃さえあげる事ができない、ケチン坊な心を直すため、桃を石のようにかたくされたのだろう。」とさとりました。それ以来、食くる桃の石から、現在の百の石、百石になったということです。