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2020-08-08 13:47:00

蔵王連峰 ざおうれんぽう

宮城県・山形県

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蔵王の名で親しまれている国定公園の蔵王連峰は、奥羽山脈の南部に位置し、山形、宮城両県にまたがる東西八キロ、南北三二キロにわたる大規模な火山塊です。蔵王山という個有の山はなく、最高峰の熊野岳をはじめとする多くの峰の総称を蔵王連峰とよびます。昔は刈田嶺と呼ばれていましたが、天武天皇のころ吉野金峰山(奈良県)の蔵王権現を刈田岳山頂に勧請して祀ったことから、蔵王山と呼ばれるようになりました。以来、蔵王は女人禁制の信仰の山とされ、月山、湯殿山、羽黒山出羽三山に対して、「東のお山」と崇められ、江戸時代の後半には最も多くの信者が登山して遭難が続いたため、安永四年(一七七五)には、地蔵岳に地蔵菩薩が祀られました。山形県の生んだ歌人・斎藤茂吉氏は、「驚ろける 火は治まりてみちのくの 蔵王の山は さやかにそびゆる」と、詠んでいます。 *中央蔵王:蔵王連峰のなかでもレクリエーションの地として選ばれるのは、中央蔵王です。 代表的な山々は、県境に屹立している熊野岳(一八四一)、刈田岳(一七五九)、五色岳(一六七四)などの休火山です。濁川、澄川の対象的な渓流と渓谷があり、不帰滝(かえらずのたき)、三階滝、不動滝、地蔵滝の大爆布を始め、山頂は高山植物、山腹には落葉樹が密生しております。気候も夏は山形側にあたる西は晴れが多く、東側は雨や曇りが多く、冬はその逆で、特に西から冷たい、しかも水分を十分に含んだ季節風が吹きつけ、トドマッの幹を軸にして氷結し、有名な樹氷が生れます。*南蔵王:刈田岳から南の山々が南蔵王と呼ばれています。中央蔵王や北蔵王に比べて山容はなだらかで大きな火口を持った二重式火山ですが、火山活動から遠のいているためかなり侵食が進んでいます。不忘山(一七○五)、杉ヶ峰(一七四五)、昇風岳(一八一七)は独立した峰ですが、昔は馬の神岳(一五八六)と、水引入道のふたつの中央火口丘をめぐる外輪山だったと見られています。宮城県側は緑濃い天然林が山頂まで続き、屏風岳西側は、連峰中で最も種類に富んだ高山植物の宝庫です。*北蔵王は、名号峰(一四九○)、地蔵山(一六五○)、三宝荒神山(一六八三)、竜神山(一三六三)、雁戸山(一四八五)と、いずれも険しい山容を持ち、南の熊野岳へと続いて中央蔵王に連なっています。この連山の形成年代は古く、侵食化は殆ど停止しており、針葉、潅木類、高山植物が密生しております。