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2020-08-15 10:20:00

湯の浜温泉 ゆのはまおんせん

鶴岡市湯野浜

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昔から会津の東山温泉、最上の上山温泉と並んで、東北の三楽郷の一つに数えられて参りました。湯の浜は、町の南に弱食塩泉、北の方に炭酸泉と、二種類の温泉が湧き出ております。ですから温泉の効能書も、多彩をきわめており、「皮膚病、リューマチ、肩のこり、呑みすぎ、食べすぎ、胃拡張、できもの、はれもの、トビ上にニキビ」。この湯の浜温泉は、夕暮れ時が一番いいと言われております。日本海に沈む夕陽が真赤に輝いて、海も家も人も山も、茜色にそまる頃、湯の町の細い道は、金色の灯にちりばめられ、なぎさの波も青白く、浮かび上って参ります。「磯の香や 湯の香や浜は おぼろなる  巌谷小波」。お部屋にしみ込む、湯の匂いと磯の香り、波音にまじって聞こえる松風の音、心のアルバムに、忘れ得ないスナップが残ることでしょう。 *湯の浜温泉は、名前のように海辺の温泉-今から九四○年以上前の天喜時代に、開かれたと伝えられております。ある時、一人の漁師が一匹の亀を発見しました。見ると亀がいる辺りから湯が立ちのぼり、不思議に思って、堀りおこしてみると、温泉が湧き出て来ました。その夜、漁師の夢枕にたった亀は、これから長く温泉の守り神にたると言って、姿を消したということです。町の南はずれに参りますと、砂浜の中にその亀を祀った岩があります。この温泉が、温泉らしくなったのは酒井公が鶴岡の殿様になってからです。